ジェフリー・オブ・モンマスのラテン語韻文『マーリンの生涯』の冒頭です。献辞に続き、戦いで三兄弟を失ったマーリンが狂気にとらわれ、森へ遁走し、夏のあいだ野生の生活を送るまでを収めます。
献辞
予言者マーリンの狂気と、戯れに満ちた詩神を私は歌おう。
司教たちの誉れ、ロバートよ、私の筆を導き、この歌を正してほしい。
私たちは知っている。
哲学がその聖なる蜜であなたを潤し、あらゆることに通じた学者としたことを。
それはあなたが教えを与え、世の導き手、師となるためだった。
だから私の企てに力を添え、この詩人を、あなたが今その座を継いだ先人よりも、さらに恵み深い庇護のもとで守ろうとしてほしい。
あなたは功績により、まさしくその高位へ進んだのだ。
まことに、あなたの品性、証し立てられた生涯と家柄、この地の公益、聖職者と民衆が、こぞってそれを求めた。
それゆえ今、幸いなるリンカンは星々へと高く掲げられる。
だから私は、あなたをふさわしい歌で包みたい。
けれど私の力は及ばない。
たとえオルペウスとカメリヌス、マケルとマリウス、また雄弁なるラビリウスまでもが、詩神たちが付き従うなか、彼ら全員が私の口を借りて歌ったとしても。
さあ、私と歌うことに慣れたカメナたちよ、企てたこの作品をともに歌い、竪琴を鳴らせ。
戦いと森への遁走
かくして多くの王たちの治世のもと、幾年もが過ぎ、ブリテン人マーリンは世に名高い者となっていた。
彼は王であり、予言者でもあった。
デメタエの誇り高い民に法を授け、諸侯には未来を歌った。
そのころ、王国の諸侯の多くが互いに争い、激しい戦によって罪なき民々を、街ごと荒らし回ることとなった。
ヴェネドティ人の公ペレドゥルは、スコティアの諸国を治めるグエンノロウスと戦っていた。
やがて戦いの日が来た。
諸将は戦場に立ち、軍勢は死力を尽くして戦い、どちらの側も、悲惨な殺戮のなかに倒れていった。
マーリンはペレドゥルとともに参戦していた。
カンブリ人の王ロダルクスもそこにいた。
両王とも勇猛だった。
彼らは憎しみの剣で、立ちはだかる敵を斬り伏せた。
また、公の三人の兄弟は、戦いのなかで自らの兄弟に従い、絶えず応戦して敵を斬り、その軍列を滅ぼした。
そして、それほどの武勲を引っ提げて、敵意に満ちた軍勢のなかへ猛烈に突入したが、にわかに討たれ、倒れた。
これを見て、マーリンよ、あなたは嘆き、軍勢のただなかで悲痛な哭き声を重ね、こう吼えるように叫んだ。
「過酷な運命が、これほどまで私を打ちのめすことがあろうか。
これほど多くの、これほど優れた仲間たちを、私から奪うとは。
つい先ほどまで、あれほど多くの王たち、遠く離れた諸国までが、彼らを恐れていたのに。
ああ、人の身に起こることの、なんと定かでないことか。
死の、なんと身近なことか。
死はつねに人の傍らにあり、隠された棘で人を刺し、哀れな命を肉体から追い出す。
ああ、若者たちの誉れよ。
これからは誰が武装して私の脇に立ち、私を滅ぼそうと進んでくる諸将や、押し寄せる軍勢を、私とともに退けてくれるのか。
勇敢な若者たちよ。
おまえたちのその勇気が、愛しい命と、愛しい青春を、おまえたちから奪ってしまった。
つい先ほどまで、武装して隊列の間を駆け巡り、立ちはだかる者を、いたるところで打ち倒していたおまえたちが、今は大地を打って倒れ、紅い血に赤く染まっている」
こうしてマーリンは、軍勢の間で涙を溢れさせながら、声を上げて嘆き、死んだ男たちを哭き悼んだ。
それでも悲惨な戦いは止まない。
戦列と戦列が激突し、敵は敵の手に倒れ、いたるところに血が流れ、両軍の兵たちが死んでいった。
だがついにブリトン人たちは、各所から軍勢を呼び戻し、一斉に集結した。
そしてまた一斉に、武器を振るって突進し、スコト人たちに襲いかかり、傷を負わせて打ち倒した。
彼らは休むことなく戦い続け、ついに敵の軍勢は背を向け、間道をばらばらに逃げ去った。
マーリンは戦場から仲間たちを呼び集め、三人の兄弟を、それぞれ別の礼拝堂に葬るよう命じた。
彼は三人を哭き悼み、涙を流すことをやめなかった。
髪に塵を振りかけ、衣を引き裂き、地に身を伏せて、あちらこちらへと転げ回った。
ペレドゥルはマーリンを慰め、諸侯や諸将も慰めた。
しかしマーリンは慰められることを望まず、懇願の言葉にも耳を貸さなかった。
すでに三日が過ぎ、彼はその間ずっと泣き続け、食べ物も斥けていた。
それほど激しい悲しみが、彼を焼いていたのだ。
それから、これほど多くの、これほど激しい怨嘆で大気を満たしたのち、新たな狂気にとらわれ、こっそりとその場を去った。
そして森へ逃げた。
逃げる姿を、誰にも見られたくなかった。
森の奥へ入り、トネリコの木の下に身を隠すことを喜び、森の草を食む野獣たちを、驚きの目で見つめた。
あるときは獣たちを追い、またあるときは走ってそれらを追い越した。
草の根を食べ、草を食べ、木の実と、藪のキイチゴを食べた。
彼は森の人となった。
まるで森から生まれた者であるかのように。
それから夏の間ずっと、誰にも見つけられず、自分自身のことも、自らの血族のことも忘れ、野獣のように森に覆い隠されて、潜んでいた。
原著情報
- 作品:Vita Merlini(『マーリンの生涯』)
- 著者:ジェフリー・オブ・モンマス
- 底本:Francisque Michel、Thomas Wright校訂、1837年版