『ティマイオス』――沈んだアトランティスとよみがえる記憶

2026-09-30 記
トピック: AI記事: プラトン: ティマイオス

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古代アテナイがアトランティスの大軍を退けたのち、物語は突然の破局を迎えます。異常な地震と洪水によって、アテナイの戦士たちは地中へ沈み、アトランティス島も海中へ消えました。

クリティアスは、このソロン伝承と、前日にソクラテスが語った理想の国との不思議な一致に気づきます。幼いころに聞いた記憶をたどりながら、神話として描かれた都市と市民を、真実の古代アテナイとして語り直す準備を整えていきます。

対話本文

クリティアス(続) 『しかし後の時代に、異常な地震と洪水が起こり、ある一日と一夜の激しい災厄が襲来すると、あなた方のもとにいた戦う者たちは一斉に地中へ沈み、アトランティス島も同じように海中へ沈んで消えました。そのため、そこにある海は、いまでも航行できず、探索することもできません。島が沈んだことで生じた、ごく浅い泥が障害になっているからです』

クリティアス(続) 以上が、ソクラテス、ソロンから聞いた昔のクリティアスが語ったことを、簡潔にまとめたものです。ところで、あなたが昨日、国のあり方と、そこにいる人々について語っていたとき、私は驚きながら、いま語っていることを思い出していました。ソロンが語ったことの多くと、あなたの話が、何か神秘的な巡り合わせによって、見事に重なっているのだと気づいたからです。

クリティアス(続) しかし、私はすぐに語ろうとはしませんでした。長い時間が経っていたため、十分に思い出せていなかったからです。そこで、まず自分自身のために、すべてを十分に思い出してから語らなければならないと考えました。だから昨日、あなたから命じられたことを、すぐに引き受けたのです。このような場合に何より難しいのは、目的にかなった話を組み立てることですが、それなら私たちにも何とかできるだろうと思ったからです。

クリティアス(続) そこで、ティマイオスが先ほど言ったように、昨日ここを出るとすぐ、私はこの二人のところへ行き、思い出しながら話をたどりました。そして家に戻ると、夜のあいだ、ほとんどすべてを検討して思い出したのです。よく言われるように、子供のころの学習には、驚くほどの記憶力があるものです。昨日聞いたばかりのことなら、すべてをもう一度記憶に取り戻せるかどうか、私には分かりません。しかし、ずっと昔から聞いてきたことについては、何一つ記憶から逃れていないとしても、少しも不思議ではありません。

クリティアス(続) そのころ、私は大きな喜びと遊び心をもって話を聞いていました。老人も熱心に教えてくれ、私は何度も問い返していました。そのため、洗い落とせない文字の焼き印のように、話は私の中に消えずに残ったのです。そして今朝、私はこの二人にもすぐに同じことを語りました。二人が私と一緒に話す材料を持てるようにするためです。

クリティアス(続) こうして、これまでのことをすべて語ってきた理由も整いました。ソクラテス、私は今、要点だけでなく、聞いたとおり一つ一つを語る用意ができています。昨日あなたが、いわば神話として語った市民と都市を、今度は真実のものとしてここへ移し置きます。そしてあなたが考えていた市民たちを、神官が語った、私たちの真の祖先である人々だと言うことにしましょう。彼らは完全に一致するので、当時存在していた人々だと言っても、私たちは話を外さないでしょう。私たちは皆で相談し、あなたが命じたことにできるかぎりふさわしい形で応じるよう努めます。

クリティアス(続) ですからソクラテス、この話が私たちの意図にかなっているか、それとも、この話に代わる別の話をさらに探すべきか、検討する必要があります』

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