神々の系譜が語られたあと、宇宙の制作者は、自らが生み出した神々へ呼びかけます。神々は生じた存在でありながら、制作者の意志によって解かれず、死の定めを免れます。
しかし、宇宙を完成させるには、まだ三つの死すべき種族が必要です。制作者は神的で支配する部分の種を自ら与え、残る死すべき部分を織り合わせて生き物を作り育てる仕事を、神々へ託します。
対話本文
ティマイオス(続) そこで、これらの神々の生成については、あの人々の語るところに従い、私たちも次のように受け取り、語ることにしましょう。大地と天空の子として、オケアノスとテテュスが生まれ、その二神からポルキュス、クロノス、レア、および彼らと同世代の神々が生まれました。さらにクロノスとレアから、ゼウス、ヘラ、そして彼らの兄弟姉妹として知られるすべての神々が生まれ、そのほかにも彼らの子孫が生まれました。こうして、目に見える姿で天を巡る神々も、自ら望む時にだけ姿を現す神々も、すべて生まれ終えると、この宇宙全体を生み出した者は、彼らに次のように語りました。
ティマイオス(続) 「神々の神々よ、あなたがたは、私が制作者であり父である作品です。私によって生まれたものは、私が望まないかぎり解かれることはありません。結び合わされたものはすべて解くことができます。しかし、美しく調和し、よい状態にあるものをあえて解こうと望むのは、悪しき者のすることです。したがって、あなたがたは生じたものである以上、まったく不死でも、完全に解けないものでもありません。それでも、あなたがたが解かれることも、死の定めを受けることもありません。あなたがたが生まれた時に結び合わされた絆よりも、なお強く支配力のある私の意志を、あなたがたは授かっているからです。では、これから私が示すことを理解しなさい。
ティマイオス(続) まだ生まれていない三つの死すべき種族が残っています。これらが生まれなければ、天は未完成のままです。天はあらゆる種類の生き物を自らのうちに備えないことになりますが、十分に完成したものとなるためには、それらを備えなければなりません。しかし、もし私の手によってこれらが生まれ、生命にあずかるなら、神々と同等になってしまいます。そこで、それらが死すべきものとなり、この宇宙が真に全体を備えたものとなるよう、あなたがたは自らの本性に従って生き物の制作に取りかかり、私があなたがたを生んだ時に示した力を模倣しなさい。
ティマイオス(続) それらのうち、不死なるものと同じ名で呼ばれるにふさわしく、神的なものと呼ばれ、正義とあなたがたにいつも進んで従おうとする者たちのうちで支配する部分については、私が種をまき、始まりを与えて、あなたがたに引き渡しましょう。残る部分は、あなたがたが不死なるものに死すべきものを織り合わせ、生き物を作り、生みなさい。食物を与えて育て、衰えたものを再び受け入れなさい。」