『オデュッセイア』第2巻第208–241行――テレマコス、父の消息を尋ねる旅を求める


本記事の一部はAIを活用して作成しています。内容は編集者が確認・修正を行っています。

テレマコス、父の消息を尋ねる旅を求める

テレマコスはエウリュマコスとほかの立派な求婚者たちに言いました。「私はもう、この件であなたがたに頼んだり話したりはしません。神々もアカイア人たちも、すでに知っているからです。けれど、速い船と二十人の仲間を私にください。父は長く不在です。消息を尋ねにスパルタと砂地のピュロスへ行きます。人間の誰かが教えてくれるか、あるいは人々に何より名声をもたらすゼウスの言葉を聞けるかもしれません。父が生きて帰ると聞けば、苦しくても、もう一年は耐えます。亡くなり、もうこの世にいないと聞けば、愛する故郷へ戻ります。そして父の墓塚を築き、その上でふさわしい葬送の儀礼を十分に行い、母を夫のもとへ送り出します。」

語句訳注
スパルタとピュロステレマコスが父オデュッセウスの消息を尋ねに向かう土地です。

そう言ってテレマコスは座りました。するとメントルが立ち上がりました。彼は非のないオデュッセウスの親しい友です。オデュッセウスが船で出発したとき、家のすべてをメントルに委ねました。家の者たちが年長者に従い、メントルがすべてを守るようにとのことでした。メントルは人々を思いやる気持ちで集会に語りかけました。

語句訳注
メントルオデュッセウスの親しい友で、彼が出征するとき家を託された人物です。

「イタケの人々よ、いま私の言葉を聞いてください。これから先、心のまっすぐな、善良で穏やかな王がいてはなりません。心に正しい道を知る王もいりません。いつも厳しく、不正をする王ばかりでよい。人々は、彼らを治めた神にも似たオデュッセウスのことも、父のように優しかったことも覚えていないのですから。私は、誇り高い求婚者たちが館で邪悪な企みを巡らせ、乱暴なことをしているのを、とがめる気はありません。彼らは自分の命を危険にさらしながら、力ずくでオデュッセウスの家を食い荒らしています。彼はもう帰らない、と彼らは言うのです。」

「だがいま、私はほかの人々全員に憤っています。あなたがたは黙ったまま、言葉で求婚者たちを責め立てもしません。求婚者はわずかなのに、あなたがたは大勢いるのです。」

[ 日本語 / English ]