『オデュッセイア』第2巻第155–207行――ハリテルセスの予言とエウリュマコスの反論


本記事の一部はAIを活用して作成しています。内容は編集者が確認・修正を行っています。

ハリテルセスの予言とエウリュマコスの反論

鷲を見た人々は驚き、これから何が起こるのかを思い巡らしました。集会の中で、鳥の兆しを読み、神意の言葉を語るのに長けた老人ハリテルセスが話し始めます。彼はイタケの人々、とりわけ求婚者たちに向かって、大きな災いが彼らに迫っている、オデュッセウスはもうすぐ戻り、彼らに死と破滅をもたらすだろう、と告げました。さらに、イタケのほかの人々にも災いが及ぶと言います。そして災いの前に求婚者たちを止める方法を考えよう、彼ら自身もすぐにやめるのがよい、と促しました。ハリテルセスは、かつてトロイアへ向かうオデュッセウスに、仲間をすべて失い、誰にも知られず二十年目に帰ると予言しました。その予言はいま、すべて実現しつつあるのだと語ります。

語句訳注
ハリテルセスマストルの子で、鳥の兆しから神意を読み取るイタケの老人です。二羽の鷲を、オデュッセウスの帰還と求婚者たちに迫る災いの兆しと解釈します。

エウリュマコスはハリテルセスを嘲り、「家へ帰って、自分の子どもたちの運命でも占えばよい。お前より私の方が占いはうまい」と言いました。鳥はたくさん飛んでいて、すべてが吉兆とは限らない。オデュッセウスは遠い地で死んだのだから、お前も彼と一緒に死んでいればよかった、と罵ります。テレマコスを怒らせてそそのかすのも、彼から家への贈り物をもらおうとしているからだ、と責めました。昔のことをよく知るお前が言葉を並べて若者を怒らせても、彼は求婚者たちを止められず、むしろ本人が苦しむだけだ。ハリテルセスが罰を受けることに不満を抱けば、求婚者たちはすぐに彼へ罰を科す、と脅します。

続けてエウリュマコスはテレマコスに、母を父の家へ帰らせるよう命じれば、求婚者たちが結婚を整え、結婚の贈り物を用意すると言いました。愛する娘に添えるにふさわしい贈り物を、たくさん準備するのだと。

語句訳注
結婚の贈り物ここでは、求婚者たちが婚姻を整える際に用意するとエウリュマコスが述べる贈り物です。

ペネロペの結婚が決まるまでは、求婚者たちは苦しい求婚をやめない。彼らはテレマコスもハリテルセスの予言も恐れず、老人の予言は実現しないと考え、彼をますます嫌うだろう。ペネロペが結婚を先延ばしにするあいだ、彼女の財産は食いつぶされ、元には戻らない。それでも求婚者たちは毎日館にとどまり、彼女のすぐれたところをめぐって争っている。各人にふさわしい別の相手がいても、ほかの女のもとへは行かないのだ、とエウリュマコスは言いました。

[ 日本語 ]